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2026/08/13

『エスケイプ・フロム・イラク』(2016年トルコ映画)

 

エスケイプ・フロム・イラク(2016年トルコ映画)がとても気に入った。理由は次の5つ。1.フラッシュバック、2.リアル、3.騎兵隊なし、4.七人の侍インスパイア、5.伏線描写。

(本稿はアマゾンに投稿したレビューの転載)


1.フラッシュバックによる深み

最近は一般に、ストーリー展開がスピーディーで刺激的な映画が多い。だがそれだけでは深みがでない。深みがない映画は見終わった後、「確かに面白かった。でも何だか薄っぺらい。」と感じる。

映画で深みを出す技法のひとつが「フラッシュバック」(※)。

※フラッシュバック(Flashback)とは、物語の現在進行形の最中に、過去の出来事やシーンを一時的に挿入する表現手法(回想シーン)のこと。登場人物の記憶や過去の背景を視覚的に伝え、物語に深みを持たせるために使われる。

エスケイプ・フロム・イラク(ザ・マウンテンII)(2016年)は、フラッシュバックが随所に織り込まれたトルコ映画。ザ・マウンテン(邦題;サバイバーズ)(2012年)の続編。ザ・マウンテン同様、フラッシュバックシーンに詩的で物事の核心を突き、琴線に触れるセリフが多い。心を揺さぶられる。


2.リアルなアクション

セリフだけではない。この映画はアクションシーンも細部まで手抜きをしない。例えばチームが散開して交互躍進(※)で村に接近するシーン。隊員の動きはきびきびとしてリアル。

※交互躍進とは、互いに掩護(援護)し合いながら、一方が止まって警戒・射撃を行い、もう一方がその前方に移動するという動作を交互に繰り返して前進する、軍事・戦術の基本動作。

これに対し、有名映画でもチームが散開せず密集隊形で漫然と敵地に近づいたりする。あれでは手りゅう弾一発投げ込まれたら全滅だ。あのようなシーンは製作陣のあからさまな手抜きである。

もちろんこの映画もリアリティからの逸脱(現実にはあり得ない場面)はある。だがエスケイプ・フロム・イラクはドキュメンタリーではない。フィクションである。フィクションである以上、ときにストーリーを優先してリアリティを犠牲にするのはやむを得ない。それは、すべての娯楽映画が直面するフィクションの限界である。この映画はフィクションの限界としてのリアリティ逸脱はあっても、手抜きによるリアリティ逸脱はない。


3.多勢に無勢、騎兵隊なしのクライマックス

たった7人で戦車を含む200名の敵部隊に挑む。これは圧巻。

多勢に無勢の局面、戦争映画の多くは今なお 「騎兵隊の呪縛」から逃れられない。

1939年ジョン・フォード監督、ジョン・ ウェイン主演の名作「駅馬車」。絶体絶命のピンチ。刀折れ矢尽きたその最後の最後の瞬間、突撃ラッパが鳴り響き、騎兵隊がやって来る。別動隊がやって来る 。航空支援がやって来る。だがこのトルコ映画、騎兵隊はやって来ない。最後まで彼らだけで戦う。

フラッシュバックのワンシーン。教官が「100人の敵に10人で勝つには?」と問う。主人公が正鵠を射た答えを述べる。そして7人の特殊部隊員が200名の敵部隊を相手にそれを実戦で示す。


4.七人の侍インスパイア洋画

圧倒的な異形の脅威にさらされた農村をよそから来た少数精鋭チームが助太刀するプロット(設計・構成)。これは紛れもなく黒澤明監督の「七人の侍」(1954年)。

トルコ軍特殊部隊を描いたこの映画は、 日本の「七人の侍」にインスパイアされた(感化された・着想を得た)戦争映画なのだ。

もっとも、この映画は「七人の侍」にはない構図もある。助っ人である少数精鋭チームは、虐殺の脅威にさらされた村にとって、全くの「よそ者」ではない。少数精鋭チームはトルコ人、村人はイラク北部のイラク・トルクメン人(※)。両者はともにオスマン帝国の末裔。言語もルーツも同じ「テュルク系(トルコ系)」の同胞。つまりこの映画は「イラク北部で苦しむトルクメン同胞を、トルコ軍が国境を越えて救いに行く。」という構図でもある。

※イラク北部のイラク・トルクメン人は、イラクから十分な保護を受けられない。中央アジアの国家トルクメニスタンは、イラク・トルクメン人の母国ではない。彼らはいわば国家から切り離され、見捨てられた人々である。ISの脅威に対し、なすすべもない状況にあった。

数ある「 七人の侍」インスパイア洋画のうち、個人的には中世を舞台にしたアントニオ・バンデラス主演アメリカ映画『13ウォーリアーズ』(1999年)が好きだった。今後、エスケイプ・フロム・イラクがそれに加わる。


5.丁寧な心理的伏線描写

ISにより虐殺され、遺棄されたヤズィード派の子供たちの遺体に遭遇する場面。ヤズィード派はクルドの一部であり、トルコとクルドは良好な関係にはない。それでもヤズィード派の子供たちの遺体を目の当たりにしたトルコ特殊部隊員は、衝撃を受ける。

次に、ペシュメルガ兵の生き残りを助ける場面。ペシュメルガはイラク北部のクルド自治区における公式治安部隊。トルコと長年対立しテロ組織にも指定されていたPKK(クルディスタン労働者党)とは別組織であり、トルコとは一定の協力関係にある。トルコ特殊部隊員は敵を掃討後「弾薬を無駄にした」と言いながらも、共通の敵ISと戦ったペシュメルガ兵に共感と敬意を示す。

これら二つの描写は、トルコ特殊部隊員が最終的に国の枠組みを超え、人道的な見地からする決断(「イラク・トルクメン人の村をISから守る」という決断)の伏線となる。


2026/05/25

【覚書】SSDを換装して、容量を500GBから1TBに増やしたのに、Cドライブの容量が増えない場合の対処法

<結論>
Dドライブを削除してから、Cドライブを拡張する。

<注意>
当ブログ運営者は、当ブログ記載の方法を試して生じたいかなる損害にも責任を負いかねますので、当ブログ記載の方法を試す場合は自己責任でお願いいたします。

<詳細>
【1】問題;SSD換装で容量を増やしたのに、Cドライブが増えない。

現状500GBのSSD。クローンソフトを使って内容をそっくり1TBの新SSDにコピーし、500GBのSSDを1TBの新SSDに換装した場合(方法は https://kenjifukuma.blogspot.com/2022/11/ssd.html を参照 )、
総容量は500GBから1TBへと500GB分増える。 

だが、その増えた500GBは、自動的にCドライブになるのではない(つまり、Cドライブが自動的に500GB分拡張するのではない)。増えた500GB分は、未割当て領域になる。 


【2】未割当て領域を使うのには?

この未割当て領域を使用するためには、ドライブ記号を割当てる必要がある。 

ドライブ記号の割当ては、次の手順で行う。
①ウィンドウズの検索窓に「ディスク管理」と入力し、ヒットした「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」を開く。

②未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択する。

③「新しいシンプルボリューム」のウィザード(※)が開くので、そこに表示される手順通りに「次へ」をクリックしていけば、未割り当て領域にドライブ記号(たとえば、「E」ドライブ)が割当てられる。
※ウィザード(Wizard)」とは、複雑な設定や作業を、画面の指示に従って順番に進めるだけで簡単に完了できるように作られた「対話型のガイド機能」のこと。

④ドライブ記号が割当てられたら、ウィンドウズの検索窓に「PC」と入力する。すると、ドライブ記号が割り当てられたドライブが、たとえば「ボリューム(E:)」などと表示される。それをダブルクリックすれば、そのドライブにアクセスすることができる。


【3】未割当て領域をCドライブとして使用するには?

上記【2】は、未割当て領域をCドライブ以外として使用する方法である。では、未割当て領域をCドライブとして使用するにはどうすればよいだろうか。

※ウィンドウズを動かすシステムファイルは、Cドライブに入っている。Cドライブを拡張し、容量に余裕を持たせるとPCの操作性は軽快になる。

PCの検索窓に「ディスク管理」と入力し、ヒットした「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」で見て、Cドライブの右隣にDドライブなど他のドライブがなく、「Cドライブの右隣が未割当て領域」という状態であれば、未割当て領域をCドライブとして使用するのは簡単である。

ディスク管理でCドライブを希望の数値(上限;未割当て領域の容量)まで拡張すればよい。

これは、次の手順で行う。
①ウィンドウズの検索窓に「ディスク管理」と入力し、ヒットした「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」を開く。

②Cドライブを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択する。

③「ボリュームの拡張」のウィザードが開くので、そこに表示される手順通りに「次へ」をクリックしていけば、Cドライブを希望の数値(上限;未割当て領域の容量)まで拡張することができる。


【4】Cドライブと未割当て領域との間にDドライブがある場合

問題は、Cドライブの右隣にDドライブがあり、Cドライブと未割当て領域とが隣り合っていない場合である。

隣り合っていなければ(つまり、Cドライブの右隣に未割当て領域が存在しなければ)、未割当て領域を使ってCドライブを拡張することができない。

未割当て領域を使ってCドライブを拡張するためには、まず邪魔なDドライブを削除して、Cドライブの右隣が未割当て領域という状態を作り出さなければならない。


5】Dドライブを削除する方法

1.Dドライブを簡単に削除することができる場合もある。

即ち、「ディスク管理」から「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」を開き、Dドライブを右クリックして、「ボリュームの削除」の項目が表示される場合である。

この場合は、、「ボリュームの削除」の項目を選択し、「ボリュームの削除」のウィザードの表示に従ってOKをクリックしていけばよい。

2.これに対し、Dドライブを簡単に削除することができない場合もある。

(1)どういう場合か?
「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」を開き、Dドライブを右クリックしても、「ボリュームの削除」の項目が表示されない(グレーアウトしている)場合である。

(2)原因
その原因の多くは、Dドライブの中に回復パーティションが存在しているためである。この場合、Dドライブを削除するためには、まずDドライブの中にある回復パーティションを削除しなければならない。

(3)対策その1;回復パーティションの強制削除
①回復ドライブ作成;回復パーティションを削除するに先立ち、まず、USBメモリーに回復ドライブのバックアップを作成する。

それには、ウィンドウズの検索窓に「回復ドライブ」と入力し、ヒットした「回復メディア作成ツール」を管理者として実行する。

以後、ウィザード(※)が示す手順通りに進めて、USBメモリーに回復ドライブを作る。そのUSBメモリーは保管しておく。
※ウィザード(Wizard)」とは、複雑な設定や作業を、画面の指示に従って順番に進めるだけで簡単に完了できるように作られた「対話型のガイド機能」のこと。

②USBメモリーに回復ドライブを作成したら、いよいよ回復パーティションの削除に取り掛かる。
PCの検索窓に「CMD」と入力し、ヒットしたコマンドプロンプトを管理者として実行する。

③コマンドプロンプトでdiskpartと入力し、Enterキーを押す。

④list diskと入力し、Enterキーを押す。

⑤回復パーティションが含まれるディスクの番号には通常、アスタリスク(*)が付いている。そのディスク番号を確認(例:ディスク0)。

⑥アスタリスク(*)が付いているディスク番号がディスク0の場合、select disk 0と入力し、Enterキーを押す。

⑦list partitionと入力し、Enterキーを押す。

⑧するとパーティション一覧が表示される。その中で「回復」と表示されているパーティション番号を確認する(例;Partition 4  回復)。

⑨「回復」と表示されているパーティション番号が 4 の場合、select partition 4と入力し、Enterキーを押す。

⑩delete partition overrideと入力し、Enterキーを押す。これで回復パーティションが強制削除され、上記【5】1.記載の手順で、Dドライブを削除することができるようになる。

(4)対策その2;Dドライブの強制削除
①上記【5】2.(3)対策その1記載の手順を進めてもなお、上記【5】1.記載の手順に従って、「ディスク管理」から「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット(コントロールパネル)」を開き、Dドライブを右クリックしたとき、「ボリュームの削除」の項目が表示されず(グレーアウトしていて)、Dドライブを削除することができない場合もある。このような場合は、コマンドプロンプトを使って、Dドライブを強制削除する。その手順は次のとおりである。(なお、この対策その2の場合も【5】1.(3)①記載の手順に従って、事前に回復ドライブのバックアップを作成しておくことが大切である。)

②PCの検索窓に「CMD」と入力し、ヒットしたコマンドプロンプトを管理者として実行する。

③コマンドプロンプトでdiskpartと入力し、Enterキーを押す。

④list volumeと入力し、Enterキーを押す。

⑤Dドライブのボリューム番号を確認する(例;Volume 4)。

⑥Dドライブのボリューム番号が 4 の場合、select volume 4と入力し、Enterキーを押す。

⑦delete volume overrideと入力し、Enterキーを押す。これでDドライブが強制削除される。


【6】Dドライブ削除後の手順

Dドライブを削除したら、上記【3】未割当て領域をCドライブとして使用するには?記載の手順でCドライブを拡張する。

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